リベートだけで利益が出る取引条件とは?
一部のトレーダーは、あえて損益ゼロの取引を大量に繰り返してリベート収益を得る「キャッシュバック・アービトラージ」に近い手法を狙うことがあります。これは理論上は可能でも、実際にはいくつもの制約が存在します。
条件1:極端に狭いスプレッドと高いリベート率
この手法が成立するには、取引ごとの実質コストがほぼゼロに近い必要があります。たとえば、スプレッドが0.6pips、リベートが0.8pips相当であれば、理論的には「取引するだけで儲かる」状態になります。
条件2:確実な約定と高速執行
小さな値幅を狙う以上、約定の遅延や滑り(スリッページ)は致命的です。そのため、約定力の高い業者を選び、自動売買で高速注文を繰り返すことが必須になります。
条件3:業者側の制限回避
このようなトレードは業者によって制限される可能性があります。あまりに短時間の両建てや高頻度取引は「アービトラージ的」と判断され、リベート無効や口座凍結の対象となるリスクがあります。
スキャル戦略と相性の良い業者タイプとは?
スキャルピングとリベートを両立させたい場合、業者選びが最も重要なポイントとなります。
リベート受け取りに有利な条件
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NDD方式(特にECN):取引コストが明示され、スプレッドが狭い。
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約定力が高い:特にロンドン市場・ニューヨーク市場に強い業者。
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リベート水準が高めで頻度制限なし:キャッシュバックサイト経由の特典で選ぶのも一案。
逆に注意が必要なタイプ
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DD方式の業者:スキャルピングに制限を設ける場合が多い。
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キャンペーン的な高額リベート:期間限定で条件が変動しやすく、長期戦略に不向き。
まとめ
リベートとスキャルピングは、一見「相性が良さそう」に見えますが、実際には非常にシビアなバランスが求められます。戦略的に組み合わせれば、実質スプレッドを下げる手段として有効ですが、短期での利益を出すには高速注文、業者選定、リスク管理が不可欠です。
「リベートを目的にスキャルする」のではなく、「スキャル戦略にリベートを加味する」発想が最も現実的です。リベートはあくまで補完的な収益源と捉え、自身のトレードスタイルに適した形で最大限活用しましょう。
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