海外FXでのSNS勧誘被害に遭った私の体験談

勧誘のきっかけと最初の接点

私がSNSで海外FXの勧誘に遭ったのは、あるFX投資グループの広告投稿がきっかけでした。

投稿は「初心者でも稼げる」「月利30%」などの魅力的な文言で構成されていました。

実際にDM(ダイレクトメッセージ)で「詳細教えます」と連絡が来た瞬間、不安よりも好奇心が上回ったのを覚えています。

まずは無料セミナーへの招待があり、そこから段階的に有料レッスン、口座開設と進んでしまいました。

SNS上で親身に感じたサポート体制は、信頼を築く上で非常に巧妙でした。

こうした導入段階の構造が、被害者にとって「いつの間にか深みに入ってしまう」ポイントです。

次に、実際にどんな不審やトラブルが起こったのかを整理します。

契約・入金の段階で見え始めた違和感

最初に支払った「登録費用」や「教材費」は数万円と少額でした。

その後「口座に入金しないと取引できない」と言われ、さらに数十万円を振り込むよう指示が入りました。

口座開設のサポートと称して、海外の未監督業者に入金しなければならなかった点にも違和感がありました。

サポート担当は「保証金として使うだけ」と説明しましたが、出金の条件が曖昧で明確な説明がありませんでした。

リアルタイムでの取引画面共有を通して「稼げますよ」と強調されましたが、それは演出であることに後から気づきました。

こうした段階で感じた「戻せないかもしれない」という感覚が非常に怖く、実際に金銭的負担となっていきました。

被害が明らかになっていく過程

① 出金拒否・遅延

入金して数週間後、実際に利益を得たものの出金申請をしたところ、担当者から「本人確認が不完全」として延々と申請が保留されました。

問い合わせても「もう少し待ってほしい」「次の入金をすれば解決できる」と言われ、事実上の出金拒否状態が続きました。

② SNSの閉鎖と担当の音信不通

急にグループが非公開になったり、担当者のアカウントが削除された現象が起こりました。

それにより連絡が途絶え、詐欺グループの典型的な手口であることに気づき始めました。

③ 自己責任論に押されるストレス

被害届や相談する中で、しばしば「元本保証されていない投資には自己責任」と言われ、精神的に深いダメージを受けました。


次回後編では、実践した対応・法的相談の経験、精神的回復プロセス、同じ被害を防ぐための注意点などを詳しく解説します。

実践した対応と相談機関のリアル

被害に気づいた私は、まず消費生活センターに相談しました。

SNS上の詐欺に関する相談は増加傾向にあり、担当者も手慣れていた印象です。

ただし、海外FX業者との契約は日本の法律が及びにくく、返金は極めて困難と説明されました。

次に警察にも相談しましたが、「詐欺として立証できるかどうか」はグレーで、捜査は難しいとのことでした。

それでも、被害届は出しました。将来的な他の被害者との紐づけや詐欺グループ摘発の一助になると考えたからです。

弁護士にも相談しましたが、金額が比較的小さかったため、訴訟コストが割に合わず断念しました。

その過程で「泣き寝入りが多い理由」を肌で感じることになりました。

こうした体験は精神的にも重く、自己肯定感や生活への影響も少なくありませんでした。

心の回復と再発防止のためにできたこと

詐欺被害に遭うと、自分を責めがちになります。「なぜあのとき信じたのか」と。

その自己否定を抜け出すきっかけになったのが、同様の被害体験を共有するコミュニティの存在でした。

Twitterや掲示板などで「#FX詐欺」「#副業被害」などのハッシュタグをたどると、同じように苦しんだ人たちの声が見えてきます。

私はそうした中で、「悪いのは手口を仕掛けた側だ」と再認識し、少しずつ前を向けるようになりました。

また、勧誘されたLINEやSNSアカウントはすべてブロックし、可能な限り証拠を残して通報しました。

今後は、どんなに魅力的な話であっても「相手を知る・契約を確認する・お金は慎重に」という3原則を意識しています。

再発防止の鍵は、情報リテラシーを磨くこと、そして「自分だけは騙されない」という思い込みを捨てることにあると感じました。

まとめ

海外FXを語るSNS詐欺は、極めて巧妙かつ心理的な隙をついてきます。

「副業」「少額から始められる」「一緒に学べる」というキーワードは、初心者の不安を逆手に取ったものです。

勧誘がLINEやDMで来た時点で警戒するべきであり、相手の資格・所在地・登録業者番号などの提示がなければ信用してはいけません。

この記事では、勧誘から被害、相談、回復までの一連の流れを紹介しました。

もし同じような状況にある方がいれば、泣き寝入りせず、まずは情報を集めてください。

そして、あなたは決して一人ではありません。被害者の声が、次の被害を防ぐ大きな力になります。

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