ライセンス情報をどう見抜く?実践的なチェックポイント
前編では、ライセンス制度の基礎と近年の取り消し事例を取り上げました。ここでは、実際に信頼性を見抜くために活用できるチェックポイントを解説します。
公式登録ページと更新履歴の確認
多くの金融庁サイトでは、ライセンス保有業者の一覧や過去の処分履歴が公開されています。
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FCAやASICでは、業者名・登録番号での検索が可能。
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登録日・最終更新日・監査記録をチェックすれば、営業の“継続性”や“透明性”が見えてきます。
名義貸しや偽ライセンスへの警戒
業者が「当社はFCA認可」と記載していても、登録名が異なったり、実際は他社のライセンスだったりするケースがあります。
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必ず公式サイトで“業者名・所在地・登録番号”の一致を確認しましょう。
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最近では、偽のPDFライセンスを掲示する悪質業者も増えており、要注意です。
「監督体制」と「顧客資金管理」の2軸で見る信頼性
ライセンスの存在だけでなく、規制当局による監督体制と、業者自身の顧客資金管理の実務こそが信頼性の本質です。
規制国による監督スタンスの違い
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FCA・ASIC:資金分別義務、定期報告、顧客救済制度などが整備されており、問題が起きても透明性が高い。
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セーシェル・ベリーズ:報告義務や検査が緩く、処分されても公表されないことも多い。
分別管理と補償制度の実態
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真に信頼できる業者は、分別管理の詳細や補償スキームについて具体的な説明をしています。
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「信託保全あり」とだけ記載されている場合、どの国の制度で、いくらまで補償されるのかを確認する必要があります。
まとめ
海外FXのライセンスは、単なる「営業許可」ではなく、業者の運営体制・資金管理・顧客保護体制の象徴です。
だからこそ、表面的なライセンス有無だけでなく、
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どこの国のライセンスか
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登録情報は本物か
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実務面での顧客保護はどこまで行われているか
まで踏み込んで調べる姿勢が、資産を守る第一歩になります。
特に、2024年以降の動きでは「有名業者でさえ取り消される」時代に突入しており、日頃の情報収集と見抜く力がより求められています。
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