相場が動いたときに破綻するパターン
破綻しやすいEAには、相場の急変に耐えきれない“弱点”があります。特に、トレンド相場への対応力や、連続損失にどう対応するかは破綻リスクを大きく左右します。
一方向トレンドに弱いナンピンEA
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相場が反転せず、同じ方向に動き続けると、ナンピンポジションが膨らみます。
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含み損が膨大になり、証拠金維持率が急低下。強制ロスカットの危険が迫ります。
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損切り設定がないと、撤退のタイミングを失い、残高がゼロに近づくことも。
利確幅が狭く、損失が重い逆マーチン系
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逆マーチンでは「損失拡大→ロット縮小→利確が遠のく」ため、回復に膨大な時間がかかる。
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トレンド転換に弱く、ロットが小さいまま逆張りポジションを持ち続けてしまう。
購入前にできるリスク検証の手順
購入前にできる“破綻リスクの予防”は、主にEAのバックテストと販売情報から判断します。以下のポイントを事前にチェックしておきましょう。
1. MyfxbookやFXBlueでの公開口座の有無
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運用履歴が公開されていないEAは信頼性に乏しい。
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デモ口座だけでの運用も慎重に。実運用との違いが大きく出ることもあります。
2. 資金・ロットバランスを検証する
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EAの説明にある「推奨資金10万円で0.5lot」などの表記が現実的か検討。
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証拠金維持率が常時500%以下になるような設定は危険です。
3. 複数の相場フェーズでのバックテスト結果
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上昇・下降・レンジ相場のすべてで生き残っているかを確認。
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期間は最低でも3年以上、できれば5年超のテストが理想です。
まとめ
“破綻するEA”の多くは、過度なロット設定・損切りなし・ナンピンマーチンなど、破綻ロジックの片鱗を持っています。これらのリスクは、EAを使う前の段階でもある程度見抜くことができます。
特に「月利20%」「損失ゼロ」といった“うまい話”には注意し、運用前のテスト・小ロットスタート・分散管理を徹底しましょう。EAはあくまで“ツール”であり、運用者の判断力が損益を左右することを忘れてはいけません。
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