実際にあった“アービトラージ判定”事例とその背景
多くのFXユーザーが知らないうちにアービトラージとみなされてしまうケースは意外に多く、特に新規トレーダーが業者の注意事項を読み飛ばしていた結果、トラブルになるパターンが散見されます。
たとえば、Aさんはクレジットカードで10万円を入金し、雇用統計発表直後にドル円でスキャルピング。10分ほどで15万円まで増やし、その日のうちに出金申請を行いました。しかし数日後、サポートから「当社規約に反する取引があった」として、利益5万円の取り消しとカードへの全額返金が行われたという事例です。
業者側は「高速通信を利用した経済指標トレード」「入金直後の短期決済」「短期間での高い利益率」という3点を根拠に、システム上アービトラージと判断したと説明しています。
このような事例では、利用規約に「弊社が不正と判断した取引は無効とする」という一文が含まれており、利用者側が異議申し立てをしてもほぼ覆りません。よって、事前のルール確認と取引パターンの調整が非常に重要です。
アービトラージ判定されないための予防策とは?
アービトラージ判定を避けるには、取引の仕方だけでなく「見られ方」にも注意を払う必要があります。以下のような対策を講じることで、誤判定を未然に防げる可能性があります。
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入金直後に取引しない: 少なくとも1〜2日は取引を控える
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出金を急がない: 取引後すぐの出金申請は避け、数日取引履歴を残す
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ロット数を分散させる: 一気に大きなロットで取引すると怪しまれる
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時間帯を分けてトレード: 経済指標発表直後の集中取引は避ける
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同一手法を繰り返さない: パターン化はシステム検知の対象となりやすい
さらに、業者によってはアービトラージ判定の閾値が異なるため、「禁止事項」や「利用規約」を事前に精読することが絶対条件です。特に「レイテンシーアービトラージ」や「ボーナスの不正利用」など、明示的に禁止されている項目には要注意です。
まとめ
入金後すぐの取引や即時出金が、不正とみなされる可能性があるという事実は、海外FX初心者には大きな落とし穴です。自分が正当なトレードをしているつもりでも、業者側の視点やシステム判定によって「アービトラージ」と認定されてしまうと、せっかく得た利益が取り消されるばかりか、最悪の場合はアカウント凍結という事態に至ることもあります。
この記事で紹介した事例や予防策を参考に、「正当な利益」を守るための知識を身につけ、トラブルを未然に防ぐ慎重な運用を心がけましょう。
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