EAの適正をグラフで“見える化”するには?
前編で触れたように、EAには相場ごとの適正がありますが、それを「感覚」ではなく「データ」で判断できるとしたらどうでしょうか。ここでは、EAごとの相場適応力を分析する方法を、成績ダッシュボードの構築・活用例とともに紹介します。
成績ダッシュボードの基礎構成
以下のようなデータ視点で、EAと相場の相関を視覚化することが可能です。
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日別・週別の収益グラフ(タイムゾーン別で色分け)
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相場ボラティリティ(ATRなど)と損益の相関グラフ
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ニュース・指標発表カレンダーとの重なり
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複数EAの比較ビュー(同一期間)
これらをGoogleスプレッドシートやTableau、Notionなどを用いて可視化することで、EAごとの「勝てる相場/負けやすい相場」の傾向が一目瞭然になります。
EAの相場耐性チェックポイント
実際に自分でEAを分析する際、以下のような「見落としやすい盲点」も意識してチェックしましょう。
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急変時にポジションを持ちやすいタイミングになっていないか
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同時多発的なEAの負けがないか(システム偏重リスク)
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バックテストでは見えなかった“連敗時の癖”がないか
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ドローダウン発生時のボラティリティとの関係は?
特に重要なのが、成績が悪い時の“共通点”を把握することです。勝てるときは誰でも続けられますが、負ける時の傾向がわかっていれば、EAを切る判断や再エントリーのタイミングにも自信が持てます。
まとめ
EAの相場適応力を見抜くには、「成績の数字」だけでなく「相場の背景」とのセットで分析する必要があります。今回紹介した視点を踏まえて、以下のアクションをおすすめします:
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自分のEAポートフォリオのロジック傾向を把握する
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月ごとの相場を分析し、ロジックとの相性をチェックする
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成績ダッシュボードを作り、相場ごとの変化を視覚化する
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苦手な相場を見極め、運用停止・再開の判断材料とする
感覚ではなく、データと論理でEAを運用する力こそが、長期的な利益と安定につながります。
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