ドローダウンの深堀り:その数値は何を物語るか
「最大ドローダウン」からわかること
最大ドローダウンは単なる数字ではなく、その配信者がどれほどのリスクを許容してトレードしているかの「上限値」を示します。たとえば、過去に最大50%のドローダウンがある場合、同じような局面では口座資金の半分が失われる可能性があるということです。
この数字を正確に見ることで、「この配信はストップロスを設定しているのか?」「どこまで含み損に耐える戦略なのか?」といった資金管理の方針を読み解くことができます。
勝率とドローダウンのバランスを見る
よくある勘違いが「勝率が高ければドローダウンは小さいだろう」という思い込みです。実際には、勝率が高くても1回の損失が致命傷になる戦略では、ドローダウンが大きくなります。たとえばナンピン戦略では、「負けない代わりに負けるときは一気に大きく負ける」ため、最大ドローダウンが異常に高くなることがあります。
このように、勝率の高さだけで判断せず、必ずドローダウンとのバランスを見ることが重要です。
資金管理ルールの有無が生存率を決める
「資金管理」とは何を指すのか?
自動売買における資金管理とは、以下のような具体的なルールを指します:
-
ポジションごとのリスク(%)を固定しているか
-
同時保有するポジション数に制限を設けているか
-
含み損が増えた際の損切り基準を明示しているか
-
複利運用か固定ロットかの方針があるか
これらのルールが存在し、それが一貫して守られていることが長期的な安定につながります。逆に、資金管理が曖昧な配信では、好調な時期があっても、一度の失敗で全損するリスクが常にあります。
資金管理ルールが明記されている配信の特徴
資金管理に明確なルールがある配信は、次のような特徴があります:
-
トレードロジックと一緒に「資金管理戦略」が公開されている
-
ロットやポジション数に一貫性がある
-
「1トレードあたりの最大許容損失」が記載されている
-
高い勝率よりも「リスクリワード比」や「PF(プロフィットファクター)」を重視している
このような配信は、短期的な爆発力は少なくとも、長期的な生存率が高い傾向にあります。
まとめ
自動売買の成績を見るとき、多くの人が勝率や利益額に注目します。しかし、もっとも注目すべきは「最大ドローダウン」と「資金管理ルール」です。ドローダウンは過去にどれだけのリスクを負ってきたかを示し、資金管理ルールはそれを回避するための仕組みです。
「勝っているように見えて、実は破綻寸前」という配信は決して珍しくありません。表面的な数字に惑わされず、本質的にリスクを管理できているかを見極めることで、あなたの資金を守ることができます。
コメント