同一IPからの複数口座|なぜバレる?どこまで許される?

海外FXで「IP被り」はどこまでリスク?

海外FXで複数口座を使いたいというニーズは、裁量・自動売買の使い分けや家族での利用など、様々な理由から生まれます。しかし、それらの口座が同一IPアドレスからアクセスされていると、業者側から「不正利用」と判断される可能性があるのです。

特にキャッシュバック目的での複数口座利用や、IB報酬を発生させる目的での自己紹介による口座作成が絡んでくると、同一IPが決定的な「BAN材料」となることもあります。

この記事では、同一IPでの複数口座利用が「なぜバレるのか」、そして「どこまでがセーフで、どこからがアウトなのか」を、実際の事例とリスク分析を交えて解説していきます。

なぜ同一IPが検知される?|業者側の監視体制

IPアドレスとは、インターネットに接続している端末が持つ識別番号です。たとえば自宅のWi-Fiを使って複数人がFX業者のサイトにアクセスした場合、全員が「同じIPアドレス」で認識されます。

FX業者側では、ログイン・注文・出金などすべての操作ログにIPが記録されており、特定のIPアドレスから複数のアカウントが継続的にアクセスしていれば、不正利用の可能性があると判断されやすくなります。

主な監視ポイント:

  • ログイン時間の重複

  • アカウント間の入出金履歴

  • 似た注文内容・ロット数・時間帯

  • 同一IPからの口座開設申請履歴

これらの要素をAIベースで分析するシステムを導入している業者も多く、たとえ名義が異なっていても、行動パターンから不自然さが浮き彫りになります。

「家族で使っていただけ」もアウトになる?

「家族で同じWi-Fiを使ってるだけ」「兄弟が同じEAを使っていただけ」など、事情があっての同一IPアクセスも多いはずです。

しかし、業者から見れば「そのIPで、誰がどの端末を使っていたか」までは確認できません。そのため、悪意のない利用であっても、システム的には“グレーまたはブラック”扱いとなる可能性があります。

ケース別リスク:

  • 家族それぞれが取引し、報酬発生なし → 低リスク

  • 家族全員がIBリンクを経由 → 高リスク

  • 名義は異なるが、端末・IP・ロットすべて同じ → 極めて高リスク

以降では実際のBAN事例や、セーフだった事例との違いを踏まえながら、どこまでが「許容範囲」なのかをより具体的に掘り下げていきます。

実際にBANされた例とセーフだった例の差

海外FXの利用者の中には、「家族で別々にトレードしているだけなのにBANされた」という声がある一方、明らかに同一IPから多数の口座がアクセスしていてもペナルティを受けていないケースも見られます。この差はどこにあるのでしょうか。

まず、BANされたケースでは、次のような特徴がありました:

  • すべての口座が同じタイミングでログイン・注文

  • 取引パターンが酷似し、明らかに同一人物が操作しているように見える

  • 出金先銀行口座が同一、もしくは連携が見られる

  • IBリンク経由の自己紹介(自己アフィリエイト)と判断された

一方、セーフだったケースは以下のような特徴があります:

  • 名義人が明確に分かれており、出金先も別

  • トレードスタイルや時間帯が異なる

  • ログイン履歴に一定のランダム性があり、ツールや操作端末も異なる

このように、単なる「IPアドレスの重複」だけで即BANというわけではなく、周辺の状況や行動パターンが総合的に判断されていることがわかります。

「自衛策」としてのVPN利用は有効なのか?

同一IPリスクを避けるために、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用して別のIPから接続する手法がよく語られます。確かに、VPNを使えば物理的な場所とは異なるIPアドレスが割り当てられるため、複数アカウントの関連性を薄めることが可能です。

しかし、以下の点に注意が必要です。

  • VPNのIPも共有IPであることが多く、他人と被る可能性がある

  • 業者によってはVPNの使用自体を禁止している場合もある

  • VPN利用=匿名化の意図と見なされ、余計に警戒されることもある

つまり、VPNは「絶対にバレない手段」ではなく、使用する目的と実態が一致していないと逆効果になりうるということです。

取引に必要な正当性があり、利用者ごとの独立性が確保されているのであれば、IPが同じであっても問題ないこともあります。そのため、VPNよりも透明性のある運用管理の方が信頼されやすいのが実情です。

まとめ

同一IPからの複数口座アクセスは、リスクが高まる要因の一つであり、キャッシュバックやIB報酬を不正に得ようとする試みと見なされると、最悪アカウント凍結や出金拒否につながることがあります。

とはいえ、状況によってはリスクを抑えながらの複数利用も可能であり、その分岐点は「行動の一貫性」と「利益構造の透明性」にあるといえるでしょう。

リスクを正しく理解し、自衛策や業者との関係性を丁寧に保つことで、安全に複数運用を行う道も開けます。次の記事では、VPNを含めた匿名化・分散アクセスの注意点について、さらに詳しく解説していきます。

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